
看護学校は未経験から飛び込む人が多いので、当然こんな疑問が浮かびますよね。
何を教わるのかわからないからやっていけるか不安、なんて声もたくさん聞きます。
そこで今回は、看護学校で教わる科目について解説していきます。
この記事である程度の予備知識を得られれば、気持ちも楽に持てるでしょう。
看護学校特有の科目もあるので、事前に把握しておくことをおすすめします。
- 特別な科目があるの?
- どんな事を教わるの?
- やっぱり難しい?
このような疑問を持っている人、ぜひご覧ください。
看護学校の教科って何があるの?
看護学校ならではの分野と意外な教科があるのが特徴になってます。
学校により名称や内容が異なりますが、内容はほぼ変わりないと思います。
基礎分野
人間性や社会性を学んでいく分野。
心理学
人間の心理面について学習し、その行動や人間関係を学んでいく。
保健体育
基本的に学生時代の体育と同じです。
座学で鈍った体を動かして、発散するいい機会でもあります。
社会学
人口の推移や歴史の背景などから社会学的に人間の存在を理解していく分野。
医療英語
看護における専門的な英語を学んでいく。
医療現場でも単語や略語等で聞くことが多いので割と役立ちます。
哲学
人間の存在価値や生きていく意味などの哲学的思考を理解していく分野。
物理学
基本的に看護に必要な物理学を学んでいきます。
これを勉強することで、看護における様々な問題を解決していくことに繋がります。
具体的には
- 運動量
- 牽引
- 検査や治療に関する物理学など
情報科学
看護に活用できる情報システムを学習していく分野。
化学
分子や化学結合などについて学習する。
人間関係論
生きていく中で不可欠な人間関係について学んでいく分野。
看護を必要とする側、していく側が良好な関係を持てれば良い支援ができるため必要なスキル。
具体的には
- 人間関係の捉え方
- 相互作用
- コミュニケーション
- 患者との関係
- 看護師の関わりなど
専門基礎分野
人体の構造・機能・社会保障を学ぶ分野。
解剖生理学
医療従事者にとって最重要となる学問ですね。
人体の「構造」と「機能」を学ぶ学問で、看護師として必要なフィジカルアセスメントを行う際にも不可欠な分野です。
具体的には
- 内臓の機能
- 血液の循環
- 体液の調整
- 身体の運動
- 細胞と核など
病態生理学
身体機能が異常を起こしたとき、体の中でどのような変化が起きているのか学んでいく分野です。
正常と異常の両方を知っていることが重要になってきますね。
具体的には
- 心疾患
- 腎疾患
- 呼吸器疾患
- 血液疾患
- 消化器疾患など
病理学
病気の基礎(原因、発症、課程、予後)について学んでいく分野です。
幅広い内容ですが臨床でも必要になってくるところなので結構大事ですね。
具体的には
- 循環器障害
- 感染症
- 遺伝子異常
- 腫瘍
- 代謝障害など
薬理学
薬についての基礎知識と体内での作用や副作用などを学んでいきます。
どの科で働くことになっても、必要不可欠な分野になる大事な項目です。
具体的には
- 薬物管理
- 薬物療法
- 薬の効果
- 主な治療薬など
栄養学
健康を維持するために必要な栄養やその食品について学んでいきます。
調理実習をする学校も多いと思います。
具体的には
- 栄養素
- 代謝
- 調理実習など
臨床検査
医療の現場で使用される臨床検査について学んでいく。
看護師として検査を熟知しておくことは重要になってくるので大切な分野です。
具体的には
- 検査の種類
- 目的
生化学
臨床の場で役立つ生化学を学びます。
人体を構成する物質や分解、調整などについて学ぶことで病気の理解に役立ちます。
具体的には
- 代謝
- 栄養素
- DNA
- 細胞
- エネルギー
微生物学
病原性を持つ微生物の学習を行い、感染に対しての理解を深める分野。
看護師と感染は切り離せない関係なので重要な項目。
具体的には
- 微生物の種類
- 感染症
- 免疫など
社会福祉
医療や福祉系のサービスや障害者、高齢者支援などについて学びます。
看護とは間接的な関わりを持ってくるので学んでいく必要があります。
具体的には
- 社会保障制度
- 医療保障
- 介護保障
- 公的扶助
- 社会福祉サービスなど
関係法規
看護に関わる法律について学習していく。
法律関係は国試にも出されるので重要な項目になりますね。
具体的には
- 看護法
- 医事法
- 福祉法など
公衆衛生
生活者の健康の維持増進について、多職種的にみていく分野です。
色々な分野の総合的な理解力が大切になってきます。
具体的には
- 健康と環境
- 食品と栄養
- 人口の動向
- 疫学
- 保健活動など
専門分野
看護師としての実践を専門的に学ぶ分野。
生活援助技術
日常生活を自立して行えない人に対して、援助していく技術を学ぶ分野。
食べる、排泄、更衣、寝るなどについての援助です。
具体的には
- ベッドメーキング
- 食事介助
- 排泄の援助
- 体位交換
- 車いす移乗など
診療補助技術
看護の専門的な援助についての技術を学んでいく分野。
ドレナージやドレッシング材など専門的な用語も出てきます。
具体的には
- 呼吸に関する技術
- 創傷管理
- 注射法
- 救急処置技術など
基礎看護学
看護の実践とそのエビデンスについて学んでいく分野。
看護技術の基礎なのでしっかりと頭に入れておきたいところです。
具体的には
- 看護過程
- 看護記録
- フィジカルアセスメント
- コミュニケーション
- 感染予防と安全確保など
看護理論
看護実践の核となる部分で記述、説明、結果を考えていくのに役立ちます。
看護研究
看護の対象者の問題の発見から分析、探究により倫理的な考えを養っていくことができます。
看護師として大切な、計画・実践・評価ができるようになります。
具体的には
- 看護研究とは
- 歴史
- データの収集
- 実践など
専門分野Ⅱ
患者に対しての看護展開を学んでいく分野。
成人看護学
「大人」を対象とした、生活と健康、その問題に対する看護的アプローチなどについて学んでいきます。
ライフスタイルや健康、疾患、障害、リハビリなど様々なものが関わってくる分野になりますね。
具体的には
- 発達段階
- 看護実践
- ヘルスプロモーション
- 健康障害
- 看護技術
老年看護学
老年期の高齢者を対象とした看護を学んでいく分野です。
超高齢社会の日本において必須の項目ですね。
具体的には
- 老年期について
- 保健医療福祉システム
- 老年看護の基礎
- 高齢者への援助
- 終末期など
小児看護学
子どもの成長や発達の特徴、そしてその家族を中心としたケアについて学んでいきます。
子どもへの直接的な看護や家族支援が中心になっていきます。
具体的には
- 小児看護の特徴
- 成長と発達
- 新生児から青年期について
- 家族への支援
- 小児の疾患と看護
母性・父性看護学
妊娠や出産から新生児への看護、育児パートナーとしての男性への看護活動を学ぶ分野となっています。
基本的に母性看護を看ていく学校が多いと思います。
具体的には
- 女性のライフサイクル
- 母性の看護技術
- 母性看護の環境
- 妊娠や中絶
- 児童虐待など
精神看護学
心の機能やケア、精神疾患について勉強していきます。
現代に多い、うつや統合失調症などについて学べる分野です。
具体的には
- 心のケア
- 精神障害
- ストレスについて
- 精神疾患について
- 精神科の治療など
統合分野
看護の質や様々な状況下での看護能力を学んでいく分野。
在宅看護論
在宅看護を行う上で必要な知識と技能を学ぶ分野。
主に訪問看護について学習していくことになると思います。
具体的には
- 在宅看護の特徴
- 対象者
- 訪問看護
- 他職種連携
- 在宅看護技術など
医療安全
医療機関の安全管理体制について学んでいく分野です。
看護管理
組織やシステムを必要とする看護職には欠かせない分野。
現場でもシステムやマネジメントはよく活用される重要な項目です。
具体的には
- 看護のマネジメント
- チーム医療
- 看護ケアシステムなど
災害看護
災害時に適切な看護活動を行うために必要な分野です。
災害看護を実践していくために基礎的な能力を身に付けていくことが目標になっています。
具体的には
- 災害医療
- トリアージ
- 災害活動の現場について
- 被災者看護
- 国際看護など
学校によって違いはありますが、基本的に学んでいく内容に違いはないと思います。
難しそうにみえる分野でもやってみると、案外いけます!
まとめ
事前にどんな勉強をするのか把握しておくと、すんなりと入り込めると思います。
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